TAMA VOICES

川崎市多摩区周辺のご近所アートコレクティブ

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TAMA VOICESは活動開始時から、多様な人が関われるアートプロジェクトの企画実施を目指してきました。身近な場所にアートがあり、自然と参加できるような街になったらいいなと考えています。

今回の企画の舞台にとっては、多摩区の人にとっておなじみの憩いの場所といえば!の生田緑地。自然豊かな場所で、のんびりしたアートピクニックができたら最高!とずっと考えていたのが、ついに実現しました。これまでも何度かチャレンジしたものの新型コロナ禍の影響で、大きな規模の企画の実施は困難で見送ってきましたが、2022年度にようやく実施にいたりました。

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幸運なことにアートピクニック企画は川崎市アート・フォー・オール推進モデル事業として採択いただき、川崎市の職員さんたちには生田緑地との調整などに多大なご協力をいただきました。柔軟で楽しい方が多く、とても楽しい協働でした。

当日の運営や企画には、これまでTAMA VOICESに関わってくださった多くの方が協力してくださいました。森展のスタッフのみなさんはBOOK WEEK JAPANという企画で参画。お子さんたちと絵本のキャラクターに扮したピクニック企画を実施してくださり、会場の雰囲気が一気にハッピーになりました。それ以外にも大学生や地元のファミリーなど多くの人がふらっと来て楽しんでくれた模様。

今回は地元のキッチンカーもお招きし、おいしいコーヒーにケーキやサンドウィッチも用意できました。いつも空き地でたのしい居場所を提供してくれる Ribot Coffee Roasters.さん。今回はマスターの提案でお酒もご用意しました。ホットワインがおいしかったー。西口広場ではおなじみのCafe knock.さんは、丁寧な味のホットサンドウィッチを提供してくださいました。おしゃれな雰囲気で、ピクニックとアートの非日常感を盛り上げてくれました。

見慣れた生田緑地がアートの力でいつもよりちょっとだけ素敵になる。そんな時間になったのではないでしょうか。TAMA VOICESはまたどんどん進化して、楽しい企画をやっていきます。どうぞお楽しみに。

みるワークショップ 近藤コメント

普段何気なく見慣れている太郎さんのパブリックアートを、誰かと一緒にあらためてマジマジと見てみると、いろいろな発見がありました。

子どもの声に大人の声が重なり、そこからまた新たな見え方をみつけていく。考えたことが違っていたり似ていたりする面白さや、最後にそれぞれがつけたタイトルに込められた視点のユニークさなど、子どもも大人もまぜこぜになって、みんなで「みる」ことを味わえたと思います。

そういったモノゴトをまなざす楽しさをもっとたくさんの人に届けたいし、じっくり肩を寄せ合ってみる時間も作っていきたいなぁと思います。

なるワークショップ ストウコメント

何かに「なる」という行為は、子供の頃多くの人が夢中になって遊んだ記憶があるかもしれません。憧れのヒーロー、架空の物語、誰かを喜ばす為のお芝居などなど。「なる」ことは、自分の世界を広げ、時に誰かを幸せにする一つの方法でもありました。

今回のなるワークショップでは、衣装を身に着け「母の塔」を模倣することから始まりました。足を踏み、両手を広げたそのカタチになってみると、だんだんと力がみなぎってきます。太郎さんのエネルギーを受け止めた身体でパレードに出発すると…いつもの緑地がもっと温かく感じられました。木々の緑、一緒に踊った隣の人、遠くから見物してくれている人。あっという間の時間でしたが、パレードの終わりは充足感に満ちた笑顔になっていたと思います。これからも、そんな笑顔に「なる」ことを地域の皆さんと一緒に作っていけたらと思います。

つくるワークショップ 鈴木コメント

アートピクニックでは子供たちが樹木医さんから生田緑地について学んだり、作家と一緒に自然の素材を使ってアートを「つくる」ことで楽しんで貰うことができました。

また、川崎市全体でみると自分に取って生まれた地でもあり育った場所でもあるのですが、芸術活動の場として取り組ませて頂く機会を経て、街の魅力をコミュニケーションを通して理解する事ができました。

もとより理解していたつもりのアートの役割を地元で再確認できたことは大きく、地元の仲間が増えていく感覚も新鮮で、「つくる」は手を動かすと同時に体を動かしながらコミュニケーションの場をつくる事に繋がると考えられます。友達の輪の広がり、それが本事業の取り組みの成果であり、期待されている部分だと思うので、今後も引き続き手を動かしながら広げて行く予定です。

記録映像